Give Me Up !

今でも、大学入試の試験に落ちてうなされる夢を見る。
昭和62年、ボクは上京した。街はバブル経済で浮かれていたが、ボクの気持ちは憂鬱だった。予備校は高田馬場にあったが、ビックボックスの前を通るのは嫌だった。早稲田の学生が女子大生とサークルの待ち合わせをしていて、その光景がさらにボクを憂鬱にさせるのだ。唯一、田舎から出て来たばかりのボクに優しい笑顔で微笑みかけてくれる女性は、坂の途中の”マクドナルド”で働いていた背の高いお姉さんだけだった。昼飯はいつもフィレオ・フィッシュだったっけ。
その時流行っていたGive Me Upを聞くと、当時ビックボックスとマクドナルドのお姉さんの笑顔が、おっさんになってしまったボクの頭によみがえる。BABEもカバーしてたっけ?